実験設備
1.実験室
● 隕石処理室
隕石処理室は,隕石試料の前処理や鉱物分離を行うための専用実験スペースです.隕石試料の表面洗浄や試料準備を行うエリアに加え,学生が自由に作業や実験を行えるスペースも設けています.室内には2台のクリーンブースを設置しており,外部からの粒子混入を抑えた環境で微小試料を取り扱います.各ブースには,鉱物観察やハンドピッキングに用いる実体顕微鏡や,微量試料の秤量を行うための電子天秤を備えています.また,10 μm程度の微小粒子をピッキングできる自作真空ピンセットや,蛍光を利用して鉱物を見分けるためのUVランプなど,微小鉱物の選別・回収に特化した装置を整備しています.
本室では特に,ジルコンのID-TIMS U–Pb年代測定に向けた前処理を行っています.高温アニーリング,鉱物分離,クリーニング,秤量など,高精度年代測定に必要な作業を行うための実験環境を整えています.

● メタルフリークリーンルーム(class 100)
本クリーンルームは,横山研究室と共同で使用している実験施設であり,地球外物質の高精度化学・同位体分析を目的として,低ブランク環境を維持した清浄実験環境を整備しています.隕石試料の酸分解処理や,イオン交換クロマトグラフィーによる元素分離は,すべてクリーン環境下で実施しています.
クリーンルームの空気清浄度は Class 100(ISO Class 5 相当)を維持しており,室内での試料操作は,さらに清浄度の高いHEPAフィルター完備のクリーンベンチ内で行っています.これにより,微量元素・同位体分析において問題となる外部汚染を最小限に抑え,極低ブランク条件での試料処理を可能にしています.


